たたらー日本古来の製鉄ー
2007年 02月 09日
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楽しく、一冊の本をみました。財団法人JFE21世紀財団が出した「非売品」です。津山市の図書館で借りてきました。図書館からは週に10冊ほど借りています。
『 たたらー日本古来の製鉄』
たたらーとは、日本書記では風をおくる「鞴〈ふいご〉」のことだそうです。後には広い意味での製鉄を意味して、使われてきました。
この本では、幕末、1830-1860頃の長州藩の、狩野派絵師の作といわれる絵巻図に描かれた「先大津阿川村山砂鉄洗取之図」絵巻ー東京大学大学院工学研究所所蔵の絵解きがかかれています。
何気ない、農村の風景から、砂鉄の採取の行程がみれます。「鉄穴流し」です。今日の田への水路のごとく水と岩、砂がながされて採取されています。
砂鉄の運搬では、砂鉄の仲買、原料と製品の運搬が人馬で行われていた様子がみれます。
木炭の生産では、大炭焼き,カマ。小炭焼きのようすがえがかれています。
ー鉄の生産ー
山内〈さんない〉、白須山山麓の稼ぎ場が画かれています。-高殿〈たかどの〉、製鉄の中心の行程ー勾配を生かしてながされてきました。「元小屋〈もと小屋〉」製鉄所の本館事務所本〈元〉小屋鉄の加工の行程ー本床乾燥ー本床つくりたたら製鉄。
大鍛冶〈おおかじ〉最終加工ー鉄の鉄素材製造、のようすがえがかれています。
これは、今の倉敷・水島のJFE工場の流れ作業が、数100年前に分解解説されたようです。
自然野山の勾配をいかして行程にあわせた工場が出来ています。作業の様子、仕組み、技術がわかります。
大鍛冶ー村方-たたら師。鍛冶屋手代ー元小屋手代ーたたら手代。作業の体制がよくわかります。
鉄穴〈かんな〉流し、たたら炉の地下構造ができるまで、たたら炉づくり、たたら製鉄操業の進行状況、送風の仕組み,大どう場、けらを割る〈鋼をつくる〉、たたら製鉄用の水車機構図、大鍛冶屋の作業の様子、道具・用具もかかれています。
著者
天辰 正義 工学博士 川鉄テクノリサーチ
岡原 正明 分析調査 川鉄テクノリサーチ
香月 節子 東京農業大学非常勤講師
日本の夜明けがここから飛躍的な変化・進歩がおきました。
是非、手に取り見てください。絵本のようです。
by urashima77
| 2007-02-09 06:17